
こんにちは! 軽井沢 すまいるらいふ鍼灸院 齋藤です。
なんだか気だるい5月も終わりにさしかかりいよいよ梅雨本番の足音です。
軽井沢はジメジメの湿気にかなり悩まされる季節なので少し憂鬱な気持ちになりがちですが。。。
さて、前回も坐骨神経痛の話しですが、ちょっと方向を変えて・・・
当院でも行っている耳介施術なのですが、「耳介(耳つぼ)療法」というと、中国発祥のイメージがありますが、最初に体系化させたのは、フランス人の医師ポール・ノジェということをご存知でしたか?
ポール・ノジェは1951年に耳介療法に関する理論を完成させました。それは、《耳には、身体のどの部分にも対応しているツボがあり、その耳のツボに針・焼灼・マッサージ・ 赤外線などで刺激を与えることで、治療効果が現れる。》というものでした。
ポール・ノジェの診療所を訪れる患者さんの何人かに、耳の一部に焼灼(焼きごてで皮膚の一部を焼くこと)の痕があることを発見しました。
不思議に思い質問すると、「坐骨神経痛で苦しんでいて、ヒーラーのおばあさんに耳を焼いてもらったら、すっかり良くなった。」という返事でした。
これは焼灼治療と呼ばれ、地中海沿岸地域で数千年前も昔から、坐骨神経痛を治すために用いられていた民間療法だったのです。
そこでポール・ノジェは、習っていた鍼を坐骨神経痛で来られた患者の耳に試したところ、まったく同じ治療効果が得られることを発見しました。
この療法はフランスの学会やドイツの学会で発表されると、瞬く間に世界中へと広まりました。
その後ノジェは、フランス・リヨンにおいて研究を続ける一方、多くの患者を耳介療法により治療し、高い成果を上げました。
現在では、「耳介療法」は「オリキュロセラピー」や「耳鍼」とも呼ばれ、フランスでは非常に厳しい法律のもとで、医師などの医療に携わる専門家だけが行うことのできる医療行為として認められています。
数千年も前から耳介療法が民間では行われており、かなりの治療効果を上げていた様子が見受けられます。
そしてその耳介療法が現代に結び付いたきっかけが坐骨神経痛。
古い記録などを読み解くと、古代の騎士の方々も坐骨神経痛に悩まされていたとありました。
時代が変わっても悩みは変わらないものかもしれませんね。
坐骨神経痛に限らず全身の不調に耳介療法が効果がある事がわかり、現代はさらに洗練されて提供ができるようになりました。
根本的に変形や筋肉の異常がある場合などすべての痛みに効果があるわけではありませんが、一つの選択肢になります。
当院では、耳介療法に特化したASP鍼の使用をした施術から、通常の細い鍼を使った施術、アクセサリーの見た目のものまで対応ができます。
また米空軍の軍医が開発した疼痛管理に優れた耳介療法、戦場鍼(BFA®)についてはなんとこの齋藤、BFA JAPAN認定施術者として活動しています。
ご興味のある方はぜひ一度お試しいただけたらなと思います。
笑顔で生活ををモットーに!
皆さんご自愛くださいね。